はじめに
Wireless IP Phone (CP-8821) の通話品質を確保するには、
WLAN 環境 を 整備することが重要です。
WLAN 機器(AP/WLC)は、Wireless IP Phone Deployment Guide
に準拠して導入し、Voice over WLAN用に最適化する必要があります。
Jabber for iPhone/Android を WLAN 環境で使用する場合においても、
音声品質を確保をするには、同様にWLAN環境を整備する必要があります。
本ドキュメントではPC(Mac)のアプリを用いて、WLAN環境の調査を行う
方法について解説します。
備考:本格的な調査を行う場合、スペアナや専用ツールを使用しますが、
ここでは、Mac App Store から入手できるアプリを紹介します。
また、Macの標準機能の標準機能「ワイヤレス診断」を用いた
パケットキャプチャの方法も説明します。
1.NetSpot PRO – Wi-Fi Reporter
NetSpot は、 Wi-Fiネットワークをスキャンし、アクセスポイントの情報を
表示するツールです。アクセスポイント毎のチャンネル、帯域幅、信号レベル等の
情報を、リスト化、グラフ化して表示できます。160MHz 帯域幅のチャンネルも
正しく表示できています。
MacOS、Windows および Android 用のアプリが提供されています。


2.WiFi Explorer
WiFi Explorerは、廉価なアプリですが、WiFiネットワークをスキャンし、
AP毎のチャンネル、帯域幅、信号強度、速度等の情報を表示できます。
160MHzのチャンネルも表示できています。


3.Macのワイヤレス診断アプリによるWLANパケットキャプチャ
Windows PCでWLANのパケットキャプチャを取得するには、
Omnipeek や CommVew 等の、有料アプリが必要になります。
Macの場合は、Mac OS 標準搭載のワイヤレス診断アプリにより
パケットキャプか可能です。詳細は他のドキュメントでも
解説されているので、ここでは、パケットキャプチャを取得する
手順のみ掲載します。



まとめ
PCのWiFi調査用アプリを使用すれば、AP毎の電波強度、チャンネルの
使用状況、電波の安定性等を簡単に把握できます。
Wireless IP PhoneやJabber for iPhone/Androidで音声品質の
問題が発生した場合、初期調査に利用できます。
備考:本ドキュメントで紹介したのはアプリの例であり、
他にも有用なアプリがあるかもしれません。
コストを考慮する必要がありますが、他のアプリも
利用してみてください。ヒートマップ(エリア内の電波強度
の分布をフロア図に表示もの)を作成するアプリを利用すれば
WiFi 環境の設計(APの配置、チャンネル割り当て等)を
最適化するのに役立ちます。
参考ドキュメント
Mac APP Store : NteSpot PRO - Wi-Fi Reporter
Mac App Store : WiFi Explorer
スマホを用いた WLAN 環境の調査
CP-8821 を用いた WLAN診断 (Site Survey) について
CP-8821 への SSH アクセスについて (WLAN情報の取得)
802.11 ワイヤレス スニフィングの基礎