vPCの基本動作
vPCではpeer linkを使用しMACアドレステーブルを同期しています。そのため、受信したフレームはpeer linkを経由せず、原則的にローカルで処理されます。

またvPCではループ回避のため、peer linkを経由するトラフィックはvPC member portから出力しないという決まりがあります。これは正常時の動作となり、下記のようにvPC member portがdownしている場合には、peer linkを経由した通信が可能になります。

vPC 障害時の動作
vPCにはprimary/secondaryという概念があり、priority値が等しい場合はMAC addressの小さい機器がprimaryとなります。これらの役割はvPCにおける処理や、障害時の動作に作用します。

vPCではpeer link経由でCFSoE(Cisco Fabric Service over Ethernet) protocolを使用し、vPC device間の正常性確認やMACアドレステーブルなどの情報を同期しています。peer linkがdownしてしまうとこれらが動作できず、異常な動作を引き起こしてしまう可能性があるため、secondary機は以下の手順でprimary deviceの生死を判断します。
1, peer-linkがdown

2-1, hold-timeout(default 3秒)後のtimeout(default 5秒)間にkeepalive linkよりhello messageを受信した場合、secondaryは全てのvPC portとSVIをdownさせる。
2-2, hold-timeout(default 3秒)後のtimeout(default 5秒)間にkeepallive linkよりhello messageを受信できなかった場合、primaryがdownしたと見なしてsecondaryはprimaryに昇格。

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参考情報
Configuration Guide : Configuring vPCs